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過活動膀胱

​過活動膀胱とは

過活動膀胱は、突然起こる我慢できないような強い尿意、通常の尿意との違いが説明困難な尿意切迫感を伴う症状症候群です。膀胱が過敏になり尿が十分に貯まっていないのに自分の意思とは関係なく膀胱が収縮してしまうため、頻尿や夜間頻尿などの症状が現れます。日本では40歳以上の男女の8人の1人がこの症状を持っており、800万人以上の患者がいるとされています。

過活動膀胱の症状

この病気による症状は、突然トイレに行きたくなる、トイレの回数が多い、間に合わず漏れてしまう(切迫性尿失禁)などが挙げられます。特に、40歳以上の方に多いと報告されており、放置するとさらなる問題が生じる可能性があります。過活動膀胱の症状がある方は、日常生活に支障をきたすおそれがありますので、早めに専門医の診察を受ける事をおすすめします。

過活動膀胱の原因

過活動膀胱は、加齢による老化現象や脳梗塞、脳出血、パーキンソン病などの脳疾患、脊髄疾患、前立腺肥大症などの排尿障害によって引き起こされることがあります。主に加齢によるものが多いですが、膀胱のコントロールが効かなくなる神経因性や身体機能の低下による非神経因性も原因として挙げられます。

 

神経因性の場合、脳血管障害や脊髄損傷によって尿のためる信号や尿を出す信号が正常に伝わらず、排尿がコントロールできなくなります。一方、非神経因性の場合は、身体の機能が弱くなったり傷ついたりすることで頻尿の症状が現れます。過活動膀胱の原因を知ることは治療のために重要であり、まずは自身の症状を詳しく診断し、適切な治療方法を見つけることが大切です。

過活動膀胱の治療

過活動膀胱の治療は、薬物療法と行動療法を組み合わせて行います。薬物療法としては、抗コリン薬やβ3受容体作動薬を使用し、膀胱の筋肉の緊張を緩める効果を期待します。同時に、膀胱訓練や骨盤底筋体操などの行動療法も行い、生活習慣の見直しや指導を通じて患者の状態改善を目指します。

重症の方に対しては、治療効果が不十分な場合、ボツリヌス毒素を膀胱壁内に注入する治療も検討します。この療法は、膀胱の筋肉に直接薬を注入し、膀胱の過剰な収縮を抑制することで症状を軽減します。効果は個人差がありますが、通常は4~8ヶ月程度持続するとされています。

また、治療の進行や効果の評価を行うため、少なくとも3ヶ月以上の治療期間を設けます。その後も症状が改善しない場合は、難治性過活動膀胱として、ボツリヌス毒素膀胱壁内注入療法が保険適用となります。患者様ごとに症状や原因を検査によってきちんと見極め、適切な治療計画を立てるよう努めます。

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